オ燐ピック

格闘技は、特に柔道とレスリングに関しては、それぞれルールや攻撃の定義なるものがクルクル変わって落ち着きがなく、クラクラした。柔道は服を着たレスリングのようになり、もうすでに柔道ではなくジュードーである。柔道の真の強者たちがジュードーの攻演に負けていくのを見るのは辛いな。投げ技は国際柔道において今後廃れていくんだろうかと心配したくなる。そんな中で、“一本”にこだわった日本柔道は、勝っても負けても賞賛に値するんではなかろか。北京では柔道とは本来こういうものであると、投げ技のない海外選手たちに示せた。それから、諸手刈りなどは禁止すべきだと思ったよ。あれはレスリングの技だ。

 

女子レスリングは、正直なレスリングをする浜口京子が銅メダル、攻めずに偽のタックルを3回続けた伊調妹が金メダルを獲った。ここにすべてが集約されているのではないかなあ。

 

それから、人とは、ずいぶん速く泳げるもんだなと、水泳競技を見て思った。日本代表で金メダルに輝いた北島康介が100mを平泳ぎで泳いだ記録は58秒91。現在、これが世界一だ。一秒間に約1.7m進み、時速約6.1kmで泳ぐ。彼の体内でエネルギーが「燃焼した」というよりも一気に「爆発」したという印象を受けたなあ。とにかく、「すごい、おめでとう!」という言葉しかでない。

 

ぶきっちょな言い方をすると、「エネルギーを燃焼させる」というのは、食べたものを燃焼(酸素と結合)させ、ここから得たエネルギーで体内にあるATPという燐(リン)を含む炭素化合物を合成し、エネルギーが必要になればATPを分解し、そのとき発生してくるエネルギーを使う・・・ということだ。で、ATPはエネルギーの受渡しを行っている分子のため、「生物のエネルギー通貨」とも言われている。

 

泳ぐ、投げる、走る、演技する・・・などの運動はもちろん、呼吸や体温維持、そして当然、思考までも「生物のエネルギー通貨」であるATPのお世話になっている。人間だけではないんだゾ。およそ地球上にいる生物すべてがATPを利用し、日々、エネルギーを燃焼させているわけだ。あっちでもこっちでも、北京でも地中でも空でも海でも。

 

人の体というものはATPなくしてはどうにも動きようがないため、そのATPの合成に必要な燐(リン)を摂取する必要があり、それにみあう量の燐はすべて食べ物から得ている。成人男子が一日に必要な熱量は約2800キロカロリー前後であり、 ATPが発生させるエネルギー量はおよそ1キロで14キロカロリー。なので、毎日毎日200キログラムのATPを摂取すればよい・・・という勘定になるか。オリンピック選手ともなれば、寝転がってテレビ観戦している人よりはATPを大量に消費しそうである。しかし、食品から200キロのATPを一日で摂取する事はできない。これは、大食いタレントでも無理だろうな。^^

 

しかしおどろくべき事に、人は実際それぐらいATPを消費している、と聞いてかなり度肝を抜いた。200キロのATPでありますぞ。いったい、どうやって・・・・?

 

実は、そこに生命の神秘と究極のエコがあったの。オラ、これにはビックリした。生物の体内では究極のエコロジーでエネルギーを効率よく利用するサイクルがあって、使い捨てせず、無駄なく、ゆっくりと繰り返し使えば、200キロのATPも何の園。なんのその。であるから、原料である燐の一日の摂取量が、僅か1.000mg程でも足りてしまうという事にビックリしたんだな。

 

と、ここまで長々とオリンピックと燐をマクラにふって、いったい何が言いたかったのか。実はいつもここが問題だったりする。ただシンプルに、正直に、「ATPが多く含まれているカツオを食べてください」と書けばいいのにさ。つまり、「オ燐ピック」と称して、どさくさにまぎれ、カツオをもっと食べてもらおうと思って、わざわざ長々と現物をミタコトモナイATPの話などを書いてみたのだった。^^

 

というわけで、みなさん、カツオ食べてね~。^^

 

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ついでに、カツオの身の変化について。

 

カツオは餌を求めて大回遊し、常に泳ぎ止まらないタフな魚であり、その身は赤く、ATPが多く含まれている。カツオの死後、ATPの一部はイノシン酸という旨み成分に変化し、やがてヒスチジン、そしてアレルギー物質のヒスタミンへ変化する、といわれている。

※ATP :アデノシン三燐酸(Adenosine TriPhosphate)

 

カツオは、この一連の変化が、氷の中であっても、あっという間に起きてしまう。なので、生鮮で、特に刺身で食べるためにカツオは一に鮮度、二も三も四も鮮度なのね。この意味をわからないとカツオで大損をこく事になる。ただし、カツオ一本釣り船が死後硬直させないで持ってきた、ぷるぷるっとしてるカツオ。これは別。うちでは肉がしまってないから「生き肉」と呼んでる。

鮮度抜群で、一見良さそうではある。だけれど、この「生き肉」は恐ろしいのだ。たまたま買ってみたのだけれど、その変化が劇的であろうという期待?であらかじめ撮影しておいた。

市場で切られた見本のカツオ。

うちでは、普段は買わない。スルーする。

 

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なぜなら、同じ魚なのに、翌日にはこうなるので。

 

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一気に進む変化。

 

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生き肉すべてがこうなる訳ではないのだけれど。

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